2014年07月02日

人間の建設 小林秀雄・岡潔(新潮社)


数学は知性の世界だけに存在しうるものではない、
何を入れなければ成り立たぬかというと、
感情を入れなけれは成り立たぬ。

数学の体系に矛盾がないというためには、
 まず知的に矛盾がないということを証明し、
 しかしそれだけでは足りない、
 銘々の数学者がみなその結果に満足できるという
 感情的な同意を表示しなければ、
 数学たとはいえないということがはじめてわかったのてす。

じっさい考えてみれば、
 矛盾がないというのは感情の満足ですね。

矛盾がないというのは、矛盾がないと感ずることですね。

感情なのです。
 そしてその感情に満足を与えるためには、
 知性がどんなにこの二つの仮定には矛盾がないのだと
 説いて聞かしたって無力なんです。

ともかく知性や意志は、感情を説得させる力がない。

ところが、人間というものは感情が納得しなければ、
 ほんとうには納得しないという存在らしいのてす(注:一部省略)」

  


Posted by 超音波システム研究所 at 08:15Comments(0)ブログ