2017年01月13日

超音波実験

洗浄液が均一で溶存酸素濃度の低い状態を可能にする洗浄水槽の設計方法について、
注意事項を提示します

1)水量と超音波の力に対する水槽角部の設計が最重要です。
  適切な大きさの曲面形状が理想的です(アール加工)
  設計バランスは、経験的な事項が多く単純には説明できません。
  絞り加工やプレス加工・・の場合、
  表面組織や応力分布を悪くすると
  超音波の伝搬状態が悪くなります。




2)現実的な水槽製作方法としては
  超音波の減衰を最小限にする対策として
  コーナーでは溶接を行わないで
  突合せ溶接により製造できる構造とする設計を推奨します。

3)水槽構造として強度バランスから板厚を設計します。
  (低周波:20-50kHzの超音波では
  4mm以上の板厚を必要とする場合があります
  板厚と強度により、超音波出力・キャビテーションの
  標準値としての上限が、決まります)

4)強度補強としてのリブや絞り部の設計について
  取り返し(後からの対策・・)がつかないので採用を薦めません。
  (強度の補強はリブ以外にも多数の方法があります)



   
5)水槽の固定方法(ガイド部材の取り付け 等)
  せっかくの水槽も固定方法により
  超音波を大きく減衰する可能性があります。
  特に、水槽底面の状態について、注意が必要です。
  この部分は特に、経験的な事項が多く単純には説明できません。

6)低振動モードを発生させない設置に対する設計
  水槽の低周波の振動モードに対する設計方法として
  ノウハウを紹介します。
  すべての断面2次モーメントのバラツキの大きさが
  パラメータになりますので
  出来るだけ、ばらつきを小さくすることがノウハウとなります。
  (このことから
   円形・円筒形、正方形の
   底面形状の水槽が良くない理由が解ります。
   このことは、全く同様に、振動子についてもあてはまります)



   
7)最適液循環を行うための配管(吸い込み・吐き出し)位置設計
  目的・サイズ・・・により様々な要因を最適化する
  機械設計の総合バランスによる部分だと考えています。
  経験と論理モデルによる追及を続けている部分です。  

8)全体のバランス(強度)
  材料力学、流体力学、振動工学・・・・
  総合的に設計・判断する必要があります
  加工方法、材料・材質・・・についても十分な判断が必要です。

9)サイズ効果に対する経験からの考慮した設計
  3mm*1・8m*2mの水槽と
  70cm*45cm*40cmの水槽は
  製造方法、バラツキ、・・・全く異なる設計方法になります
  大きな水槽は、最悪の状態に対する対処可能性を最優先します。

10)洗浄目的に対する合理的な設計思想
  水槽の目的に対して、常に設計思想の確認検討が必要です
  新しい洗浄方法につながる場合が非常に多いので
  設計思想は重要です。

11)製造方法と価格の想定



   

<設計の妥協点:溶接部について>
 板厚1.5mmの板金に対して
 水槽の角部を R5mmで90度に折り曲げるようにします
 曲げた面に続く部分を、平面の突き合わせ溶接とすることで、
 溶接部による超音波の減衰を小さくできます

 水槽の製作方法も洗浄力を向上させるための重要な要因です
 溶接部・溶接レベルの変更・・により強い超音波洗浄を可能にします





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